No Haste, No Chains ~数学の教育をつくろう~

※はてなダイアリーから移行しました

教育

楽しい授業〜益田ミリさんのコラム(朝日新聞,2015年10月17日)

益田ミリさんが新聞のコラム*1で,学校の勉強で楽しかった思い出のことを書いていました。間違いなく楽しくて,待ち遠しかったというその勉強は,小学校1年生のときの「ひらがな」だったそうです。 ほら、ここはこーんなふうにまがって、最後はくるん。な、…

国・私立の中学・高校のこと

2013年度,東京では4人に1人が国・私立の中学に進学したそうです。千代田区なんかは40%近くだそうです。全国では7.9%ほど。*1私は中学高校とも地元の公立。特に不満はなかったです。 「特に不満なし」だったとはいえ,都会のすごい私立中学・高校では,き…

デジタル教科書についてのシンポジウム

ニコニコ生放送で「デジタル教科書教材協議会(DiTT)シンポジウム生中継 「ビジョンからアクションへ!ICT教育で世界をリードする!」」*1を見ました。 東京の会場で行われたものの中継です。気づいたときには時間を過ぎていたので,本当の“生放送”を見たわけ…

学校教育の目的

内田樹氏のブログ*1の「学校教育の終わり」(2013年04月07日)という記事を読んで。 日本の近代学校教育システムは「国民形成」という国家的プロジェクトの要請に応えるかたちで制度設計された。つまり、学校の社会的責務は「国家須要の人材を育成すること」…

土曜授業とハッピーマンデー

土曜日の授業がなくなって久しいですが,最近は土曜に授業をやって学力向上を!ということで土曜授業の復活を実施・検討している学校・自治体が増えているらしいです。私が子どものころは土曜日も午前中に授業がありました。半ドンってやつですね。 昼間の時…

新課程の教科書

先日,小学校2年〜6年の「下」の教科書を買いました(1社だけですが)。 これで新課程の小中の教科書がすべてそろいました。あとは高校の数学Bと数学IIIだけ。この2つも,もう出来てはいるようですが,平成25年度用なので一般の人への販売は来年の4月以降と…

共通一次の科目3〜センター試験に接続する最後の3年間(1987〜1989年)

共通一次の最後の3年間(1987〜1989年)です。理科社会は1科目ずつの5教科5科目(理科社会は各100点で800点満点)になりました。 英数国は変更なし。理科と社会は次の通り(Wikipediaより)。 理科(60分、100点) 物理、化学、生物、地学、理科Iのいずれか1…

共通一次の科目2〜カリキュラム移行期の中盤の2年間(1985〜1986年)

共通一次の科目についての考察の第2弾,次の2年間(1985〜1986年)です。 時間割がシンプルで実施時間が短いのは共通一次試験が実施された全期間を通じて同じなので,科目の変化を見ていきます(引用はWikipediaの「大学共通一次学力試験」より)。 変更で現…

共通一次の科目1〜最初の6年(1979〜1984年)

科目数が多く設定されて複雑になっているセンター試験に比べ,共通一次はなんてシンプルだったんだろうと思います。 特に最初の6年の1979〜1984年。私が受験したのもこの時期。この時期の科目はWikipedia*1によると 国語(100分) 該当履修科目は現代国語、…

梅雨明け〜オムツはずしのこと

山口でもようやく梅雨が明けたようです。 梅雨明けで思い出すのは上の子のおむつはずしのこと(最近では“おむつはずれ”などともいうようですが)。子どもがよちよちと歩き始め,言葉も少し出てきて一安心。次の心配はおむつはずしです。 さて,いつから始め…

テストのこと1

[http://d.hatena.ne.jp/Cweed/20111111/1321027321:title=前回]の受講で味をしめ,去年の今頃も大学で開放される授業を週1コマだけ受講していました。同じく“講義を聴く”タイプの授業ですが,今度のは毎回の授業の終わりに小テストがあります。小テストは,…

40人規模は窮屈

だそうです*1。40人だと教室が狭い,20人や30人だとゆったり使える,さらに教室の音も少ないという内容。「40人学級の子どもは不利益を被っています」というスタンスを感じるのですが,40人用に作られた教室なんだから少ない人数で使えばゆったりするのは当…

「2年以上30人」で成績アップ*1

“成績アップ(上中下に3等分したランクが上がること)”,“偏差値アップ”か…。 効果を目に見える形で示そうとするとしょうがないのかもしれないけれど。 しかも,ほんの3%前後の違い。「明らかな効果」ねぇ…。“はっきりした効果が見られなかった”算数につい…

日本の初等中等公教育

今月いっぱいで下の子の「高校生」も終わりです(卒業式はとっくの昔に終わりましたが。課外授業やら部活やらでちょくちょく登校していましたがそれももうすぐ終わり)。 上の子の小学校入学から下の子の高校卒業までの14年間の,私の「初等中等教育を受ける…

高校3年生の実質授業期間

新聞に入試時期についての意見が載っていました。*1 秋入学にして,入試も入学時期に合わせて繰り下げるのがいいという意見で,その理由は現行の入試体制では高校3年生が早すぎる時期に受験準備にシフトしてしまうからということです。 気になったのは,入試…

小中学校で学力不足を理由とした留年?

大阪の橋下市長が義務教育での留年検討を要請したそうです。*1 小中学生でも目標の学力レベルに達していない場合「留年」の検討を要請したとのこと。 これに対し、大阪市の矢野教育委員長は、「フランスでは小学校で留年する制度を取り入れてきたが、子ども…

「世界標準」と不安とプレッシャー〜大学の秋入学

東大が秋入学移行案を出して以来,いろいろな議論や報道がなされています。 「AERA('12 2/6号)」でも取り上げられていました。 印象に残ったところを2つほど。秋入学移行のキーワードは「国際化」のようですが,「世界標準は秋だから」という考え方に対し…

クラス人数は少ないほうがいい?〜クラスの人数3

“世界的にみて日本のクラス人数は多すぎる。クラス人数は20人程度が望ましい。” “学力を上げるにはクラス人数を少なくしなければ!” という意見をよく耳にします。 (予算さえ許せば)20人とか25人にしたほうがいいという感じなのですが,本当にそんなに単純…

35人学級と40人学級〜クラスの人数2

小学校の学年の人数は上の子の学年が100人くらい,下の子の学年が80人を少し切るくらいでした。 クラスの標準人数は40人なので,上の子のクラスの人数はずっと33〜34人くらい,下の子は38〜39人くらい。 35人学級と40人学級という感じですね。クラス人数は違…

クラスの人数と教育の機会均等〜クラスの人数1

新聞に,市長時代に小学1,2年生に25人学級を実現させた人のお話が載っていました*1。25人学級を市の予算で実現しようとしたら,国の意向を受けた県教育委員会は「教育の機会均等に反する」と許可しようとしなかったとのことです。でも,実現したんですね。…

中学受験

東京23区では区立中学に行く人は7割くらいだと新聞に載っていました。残りの3割は中学受験して私立や国立の中学へ,ということでしょう。 3割ってかなり多いですね。 勉強のできる子,教育に関心の高い家庭や親の収入や地位が高い家庭の子ほどその「3割」に…

「不可」は0点〜GPAのこと

新聞にGPA(グレート・ポイント・アベレージ)について載っていました。 GPAは成績を数値に置き換え(いい評価のほうが高い点。「不可」は0点とすることが多い。),その平均点((取得点の合計)÷(履修登録した単位数の合計))で評価する方法なので,合格した…

地域に学び,学びを地域へ

地元の情報紙を見て「数学者の秋山仁の講演会だ!」ということで,すぐに参加申し込み。今日がその講演会でした。 イベントの目的は講演会ではなく「戦略的大学連携支援事業成果報告会―地域に学び,学びを地域へ―」なので,講演会の前に事業についての説明,…

世界標準の力〜「デジタルが来た 」第4回

「デジタルが来た 」第4回(12月13日)を読みました。 グローバル社会を生きていくのには,ICT(情報通信技術)活用力や問題解決力などの世界標準の力が必要らしい。世界役70カ国の教育関係者が集まったICTの教育への活用に関するフォーラムでは,最新のソフ…

共通一次6年目

センター試験まであと1ヶ月。 共通一次・センター試験って,1979年からだからもう33年(11年+22年)もやってるんですよね。私が高3のときは,共通一次の6年目。 共通一次が始まって5年“も”たっていたわけで,先生も生徒も共通一次があって当たり前という感…

デジタル化の効果は未知数〜「デジタルが来た」第1回

学びのデジタル化についての連載記事は「デジタルが来た」というタイトルみたいです(前に「教育 あしたへ」とついてるけど)。12月8日が第1回。おもしろいと思ったのは,文部科学省や総務省が期待でいっぱいなのに,実際に利用しているフューチャースクール…

一人一台のパソコン

昨日から朝日新聞で学校での情報機器(電子黒板,タブレット型パソコン,デジタル教科書など)の普及やらなんやらについての特集が始まりました。「教育の情報化への対応」の動きが26年も前(1985年。私が高校を卒業した次の年だ)に始まっていたことにビッ…

教科書が変わる!

だそうです。塾のチラシにありました。この前とは違うところ 冬休みが近くなったということで,最近塾のチラシが多いです。冬季講習会の宣伝+αです。 中3,高3対象は入試を意識したもの,他の学年は新年度を意識したもの。 2012年度から中学で新学習指導要領…

教育の効果

内田樹の研究室の11月24日の記事「平松さんの支援集会で話したこと」の最初は,「教育現場にドラスティックで急激な変化は馴染まない」という話。 それによって一番混乱するのは現場の教師であり、一番被害を受けるのは当の子供たちです。猫の目のように教育…

大阪府の教育基本条例案に感じること

大阪府民じゃないので,関係ないといえば関係ないのですが,国レベルに波及するかもしれないと思うと,他人事とも思えません。こんな条例で,学校がよくなるんだろうか。 だって,この条例案,いたるところから,今の教育現場にいる人たち(先生とか)への …