No Haste, No Chains ~数学の教育をつくろう~

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世界標準の力〜「デジタルが来た 」第4回

「デジタルが来た 」第4回(12月13日)を読みました。


グローバル社会を生きていくのには,ICT(情報通信技術)活用力や問題解決力などの世界標準の力が必要らしい。

世界役70カ国の教育関係者が集まったICTの教育への活用に関するフォーラムでは,最新のソフトウエアを使った学習方法や高度な情報機器を用いた授業や製作が高評価を受けたという。


こういうことをができるのが,世界標準の力があるっていうこと?

そのフォーラムを開いたのは,マイクロソフトなんだよな。言わずと知れた世界最大手のソフトウエア会社。
そりゃ,最新ソフトとかを使う活動が高評価になるよな,なんてことを思ってしまう。


21世紀型スキルとして挙げられたのは他に,人とコミュニケーションする力,協力して課題に取り組む力,…etc。ICTを使いこなす力がそれらとは別な項目としてそこに入るのはなんだか違和感がある。

ICTは本来,コミュニケーションetcをするための手段の一つにすぎないのでは?
それに,ICTは他のものと違って,グローバル社会で活用するには,機器やそれを動かすソフトやシステムといった「誰か」が作った「同じもの」(少なくとも互換性のあるもの)が必要だし。「同じもの」を作る「誰か」が絶対的な力を持ちそう。


そもそも「世界標準」って何だろう。
固定した明確なものならわかるんだけど(世界標準時とか),形のないものやどんどん変わっていくものについての「標準」って…。
数や経済力,政治力といった「力」をもった集団が,より多くの人を支配するためのお墨付きが欲しくて「世界標準」を作りたがっているようにも見える。「これが『標準』なんだから,みんな俺(たち)の言うとおりにしろよな」って言えるように。