No Haste, No Chains ~数学の教育をつくろう~

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ヘキサゴン

前回,数学調査での「苦しい答え」のことを書いていて,「ヘキサゴン」というクイズ番組(今は終了していますが)に一時期あったあるコーナーを思い出しました。
事前テストの成績が悪かったタレント(毎回同じようなメンバー)が算数の問題を解くコーナーです。

電卓利用可なので,正解する=考え方や立式が正しくできるというということになりますが,苦し紛れや誤った考え方による珍答・誤答が続出(それが期待されての回答者の選出なわけですが)。
「小学生レベルの簡単な問題なのに,大の大人がこんな回答をするなんて,困ったものだ」
「できないタレントをバカにしていて,ケシカラン」
という人も多いでしょうが,私はこのコーナーがちょっと好きでした。

フリップに書かれた式や答えが映された後は,
回答したタレントは,おぼろげな知識をもとに自分の回答の意図を説明し,
回答者でないその他のタレントは,その説明の誤った部分を指摘して正しい答えに導こうとします。

説明する回答者も,誤りを正そうとするその他のタレントもすごく楽しそうだったんですよね。
回答者は学校で習ったor日常生活で使った知識や考え方の断片を使って説明し,
それを見た「その他のタレント」は,ダメだなぁなんて言いながらも,見下すのでもなく,突き放すのでもなく,わかりやすそうな言い換えをしたりして一生懸命にかつ嬉しそうに説明していました。
出演者は皆,タレントですし,テレビ番組なので当然といえば当然ですが,本心から楽しんでいるように見えたんですよね。

算数の内容は,日本人の共通の文化として定着しているのだなということも実感させてくれる気がしました。