フェル子ちゃん〜「フェルマーの最終定理」
“フェルマー”絡みでもう1冊。
「フェルマーの最終定理」(PHP研究所,中村亨・三嶋くるみ)*1 は副題が「萌えて楽しむ数学最大の難問」。漫画+数学の解説といった本です。
フェルマーの最終定理の解決に至る道筋については解説で真面目に(でも,堅苦しくはない)取り上げられていて,漫画のほうのストーリー自体はフェルマーと関係ないです。
漫画は,フェルマーの最終定理が擬人化されている(フェル子)という斬新さ。
「フェルマーの最終定理」以外にも,「ヘッケ環」や「ゲーデルの不完全性定理」,「コリヴァギン-フラッハ法」なんて生物(?)が出てきます。
こういうの,けっこう好き。絵もかわいいし。
フェル子「定理にとっての証明不可は関連の否定
ボクはこの世の全てから縁が切れてしまうところだったんだ」
うさぎ(主人公・女の子)「こ…殺されかけたってこと・・・?」
フェル子「そうとも言うかなー でもボク生きてないから
「なんでこの世にいるのか不明」って言われたってコトかな」
“証明不可”じゃなくてよかったね。
証明されてよかったね。
一番好きなのは,フェル子が戻ってくるように「この世が2次元になりますように」の短冊を収めるところ。
だってフェル子が言ったんだもん
「自分は2次元にしか存在できない」って
だったらここが2次元になればいーんでしょ」
この自由さが数学だなぁ。
(追記)
id:Marriage Theoremさんの記事によると,引用した2箇所の内容は数学的にはいろいろ問題があるようです…。ちゃんと勉強せんといけんなぁ。
高校までの数学しか知らない人間が気合をいれずに読んだらこんな感想になった,ということでお許しください。
*1: