No Haste, No Chains ~数学の教育をつくろう~

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カニー君〜「[小説]フェルマーの最終定理」

「[小説]フェルマーの最終定理」日沖桜皮(ひおき・かにわ)作,PHP研究所*1
読みました。その主人公がカニー君。

帯には

360年間も人々を魅了し狂わせた魔性の「予想」がラブストーリーで読める…

とあるのですが,ラブストーリーとしての盛り上がりは期待しないほうがいいです。
主題はあくまでも,“魔性の「予想」”のフェルマーの最終定理が解けるまで。

難しい話は出てきません。
軽い語り口で透明感(?)があり,やさしい気持ちになりました。
なかなかよかったです。
アルキメデスガウス,…etc.のいろいろな時代の数学と現代の数学はちゃんとつながってる,
昔々の数学者もフェルマーを解いたワイルズも,数学者でもなんでもない現代の私たちも同じ世界にいる,
そんなことを感じさせてくれました。

*1:

[小説]フェルマーの最終定理

[小説]フェルマーの最終定理