No Haste, No Chains ~数学の教育をつくろう~

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集合の定義

(前略) このように,属するものがはっきりしている集まりを 集合 といい,集合に属する1つ1つのものを,その集合の 要素(ようそ) または 元(げん) という.
  (啓林館「数学1」昭和53年度用より)

 中学に入ったばかりの数学の時間*1に習った集合の定義(「定義」という言葉は当時は知らなかったけど).先生は

 “数学では,入るか入らないかはっきりしないと「集合」とは言わない.「背が高い人の集まり」では「背が高い」の基準が曖昧だから集合とはいえない.「身長160cm以上」のように,誰もが判断できる基準がなくてはいけない”

などと続けた.単なる「言葉の意味」とは一線を画する厳密さに,私が感じたのは


   カッコイイ・・・

 
これが私と「数学」*2の出会いであり,第一印象だったんだな,と今になって思う.


 高1の娘に,「数学Aで何習ってるの?」と聞いたら,「集合」と返ってきた.集合の定義,今は高1で習うんだよなぁ.

*1:当時,中学の数学の最初の単元は「数と集合」(集合と整数についての単元.その次の単元が「数の拡張」(正の数・負の数など)).「集合」という言葉は一番最初に出てくる.

*2:「算数」でなく「数学」.「算数」と「数学」の(私が考える)違いについては,いつか書こうと思っています.