良いリーダーとは〜100分de名著「老子」
録画を消去する前に…。
高校時代,漢文で習って結構好きだったな。「小国寡民って理想だよなあ」なんて思ったな。…なんてことを思い出して。
第3回は「人生を生かす知恵」ということで,リーダー論の話でした。「老子」の中の聖人=君主=リーダーというわけで,老子の言葉を現代のリーダー論に置き換えて解説していました。
リーダーには1(最良)〜4(最悪)の4つの段階があるということで,まず4(最悪)と3(次に悪い)のは
4. 部下からバカにされる人
3. 部下から恐れられる人
で,最良の1つ下は
2. 部下から敬愛される人
「敬愛される」が最良じゃないということ。そして1(最良)は
1. 部下から存在することしか意識されない人
成果が上司の働きであると意識されないような上司が理想の上司であり,それは部下の自主性を尊重する姿勢の表れだとのことでした。
確かにそうかも。成果に対して「俺のおかげだ!」と自分で言ったり,部下にそう思わせたりする上司よりも,そのときは上司が何をしてくれたのかわからないくらいのほうがいいのかもしれません。で,ずっと後,そのときのことを客観的に見られるようになったときにその上司の良さがわかる,と。
会社の上司だけでなく,“先生”(学校の先生だけでなく,もっと広い意味の“教育する側”としての先生)についても同じじゃないかなとも思いました。
「其の政(まつりごと),察察(さつさつ)たらば,其の民,欠欠(けつけつ)たり*1」(上がいろいろと縛り付ければ,下はずる賢くなる)ということで,リーダーが具体的にどうすべきかというと
- 自分は正しくても,人を傷つけない
- 切れ味鋭い性質でも,人を突き刺さない
- 自分はまっすぐでも,それを押し通さない
- 知恵があっても,それを人に誇らない
「部下を本当に信頼してないとこうはできない」(MC・伊集院光さん)という言葉もあったように,「信頼」が大切なんだと思います。