No Haste, No Chains ~数学の教育をつくろう~

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線路は続くよ〜通過算

普段の移動は自動車です。たまにJRに乗りますが本数が少ないので時刻表の確認は必須。
東京や大阪に行くと,上りも下りも短い間隔でどんどん来て時刻表いらず。いいなあ。

上の子が小学生(もしかして中学生かも)のときのこと。

「この問題,わかんない」

具体的な問題は忘れましたが,列車のすれ違いの問題でした。
   長さ130m,秒速20mのA列車と秒速25mのB列車が,出会ってからはなれるまで5秒かかりました。B列車の長さは何mでしょう。
みたいな問題*1。「出会ってからはなれるまで」のところは「すれちがい始めてからすれちがい終わるまで」という表現だったりもします。
「通過算」(あるいは,その中の「すれ違い問題」)とよばれているそうです。

「1秒たつと,A列車の先頭とB列車の先頭の間が 20+25=45(m) 短くなるから…」
と私が説明を始めると
「そうじゃなくて…」

  「なんで列車がぶつからないの?」

最寄駅の路線は単線なのでした…。

上り列車と下り列車が同じ線路を使うので,“列車がすれ違う”ことのイメージがわかなかったみたいです。難しかったのは計算方法ではなかったということ。

算数・数学の文章題で日常生活で親しんだものが出てくると具体的なイメージがわきやすいですが,日常生活と結びついているからこそ,(特に行動や関わる人の範囲が狭い,小さい子どもでは,)算数・数学と無関係なところでひっかかりや誤解も生まれる可能性があるので,気をつけなければいけないですね。

*1:答えは95m