No Haste, No Chains ~数学の教育をつくろう~

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未履修問題にからめて〜家庭科

11/7の日記にも少し書きましたが・・・.
私立の中高一貫校などで,「情報」「世界史」とともに,「家庭科」の未履修もあるようです.

「家庭科」の未履修が男子校に偏っているのは設備の面だけではなく,やはり「難関大目指して勉強してるのに,「男が」家庭科「なんて」やってられるか」「家庭生活のことは女がする(考える)もの」という意識なんだろうなと思ってしまう.そういう意識をなくすための,高校普通科での「家庭科」男女とも必修なんだろうけど.(私自身は,「家庭科」は,女子も含めて(←これが大事)必修である必要はないと思いますが.)
 
「設備がない」という意味では私の高校も同じだった.家庭科室はなかった*1し,家庭科の先生もいなかった.当時,家庭科は女子のみの必修.少々不満でした*2.女子が極端に少なければ必修は免除(男子と同じ扱い)になるけど,それほどは少なくない.

でも,「未履修」じゃないですよ.家庭科の授業は,別の高校(姉妹校のような女子高)で受けていました.
1,2年のときは週1回,学年の普通科の女子全員(34人)が昼休みにトコトコ10分ほど歩いて授業を受けにに行ったわけです.面倒は面倒なんだけど,天気がよければ気持ちいいし,気分転換にもなって悪くはなかった.
 
最初の授業のとき,先生が言った言葉を覚えている.
 「あなたたちは卒業後,進学で一人暮らしをする人が多いだろうから,そのとき困らないだけの料理を教えてあげます」
 
「女だからこのくらいはできないと」という言い方はしなかった(してたら,反発してたと思う).
実際の授業は料理だけというわけではないけれど,「どうして高校になってまで家庭科やらなきゃならないの?しかも女子だけ」という気持ちから「役立つことを教えてもらえる」という気持ちになったのは確か
 
一番最初の料理は「ご飯」.炊飯器を使わず,鍋とガスコンロで炊く方法.*3
「鍋と火さえあればちゃんとした食事は作れる」というメッセージ.
調理実習のときは炊飯器で,その後もずっと鍋でご飯を炊く機会はなかったけれど,数年前の台風で丸一日停電したとき,当時のノートを参考にご飯を炊きました.

*1:今はあります

*2:不満が「少々」なのは,その分の時間,男子は体育(格技の時間含む)だったから.体育は最も苦手な教科

*3:これ以外は,ハンバーグだとか和え物だとかの普通の料理