フィールズ賞とガウス賞
数学のノーベル賞といわれるフィールズ賞.そのフィールズ賞をロシアのペレルマン氏が受賞辞退したという.
「自分の証明が正しければ賞は必要ない」
が理由で,現在の数学界や有名になって注目される境遇に嫌気がさしているらしい.
「有名でなかったころは(数学の職業について)何を言っても大丈夫だったが,有名になると何も言えなくなってしまう.」
ということで,数学の研究の世界からも引退してしまった.
金や地位に無関心な数学者は多いが,数学的な名誉に無関心な数学者はいない
と誰かが書いていたが,「数学的な名誉」とはフィールズ賞などの賞ではなく,自分の出した数学的な結果が正しいこと(と,正しいと他の人に認められること)なんだろうなと思った.
第1回のガウス賞は日本人の伊藤清氏が受賞.日本人の受賞はうれしいけど,90歳で現在病気療養中とあってはテレビに出演して研究内容や子供時代・学生時代の数学の勉強について話したりすることもないんだろうと思うとちょっと残念.
ガウス賞は,「工学やビジネス,あるいは人々の暮らしに強いインパクトを与えた数学研究の功績をたたえる趣旨」だそうだけど,私にとっては,「ガウス=整数論」のイメージだから,この名前はちょっとピンとこないなぁ.